ラジオ英会話の誰も知らない「NHK基礎英語」の活用法〜初心者の英会話マスターに超絶・お勧め3つの理由
こんにちは。英会話講師のエリーグレースです。
ラジオ英会話の誰も知らない「NHK基礎英語」の活用法と、初心者の英会話マスターに超絶・お勧め3つの理由についてお話しします。
私が英語を教えていると話すと、よく「英語の良いテキストのオススメはありますか?」と聞かれます。または「どうやったら英語を話せるようになりますか?」とも。
このように質問してくる方は必ず初心者さんなので「ラジオ英語の基礎英語がいいですよ、」と答えるのですが、ほとんどの方は「へぇ、そうなんですか?」と驚きます。
「じゃ、やってみます」と言うんだけど、さぁどうなんだか、、、やる気はどれほどあるのでしょうか〜?すっごい教材なのに、、、みなさん知らないようですね。
目次
1. ラジオ英会話と基礎英語を攻略できたら、、、
実は私も、、、昔から知っていたわけではありません。あるきっかけがあって、それで見直してみたら、あら、まぁ、今のコンテンツってこうなっていたの?なんて素晴らしい〜!
これは絶対イケる!それでもう絶対に生徒さんに教えなくちゃ、となったわけなんです。
そのきっかけとは、、、
実家のある街からの要請で英語のグループレッスンを頼まれて、2年ほど受け持つことになりました。
街のグループレッスン募集では「初心者対象」としたら、「自称初心者」の方が大勢集まり、教える方からしたらどのレベルに合わせてレッスンをすべきかとても迷った経験があります。
みなさん、自分は初心者だから、、、と謙遜します。
いやいやどうして、随分進んでいるでしょうという方から、本当にアルファベットの読み方はなんとかわかるけれどもという初心者以前の方まで集まってしまうのです。何度も海外旅行した人も、まだ一度も国外に出たことない人も、、、みなさん「自称初心者」と。
その街のレッスンは10回講座のみだったから、その時のテキストはこちらでプリントを用意して進めることにしました。
でも、やる気のある人には、その後はどうやって続けていけるかをアドバイスしようと思って検討していたところ、書店で「NHK基礎英語」にフッと目がいったのです。
あ〜、懐かしい。昔よくやったなぁ。
久しぶりに手に取ったコンテンツを見て、うわ〜!なんと、私がいつもアメリカで日常に話していることばかりではありませんか〜!これやればいいジャン!(←と少し興奮したくらい)
そうか、、、私がずっと昔に勉強していた時は「ラジオ英会話」と言うレベルの高いものだったので、他のレベルのテキストには興味なかったから気がつかなかったんだわ。
しかし、今度は教える立場から教材としてコンテンツを見ると、本当によくできている。特に「NHK基礎英語」シリーズは段階的にステップアップして行けるし、超実践的。
それも毎日なんども繰り返しラジオで聞けるし、テキストは安いし、いやはやこれを活用しないと損だと思いました。
これならやる気のある人は続けられる!と確信したんですね。
特にレベルが細かく分かれて対応している点がいいですね。レベルに合わせてこちらも指導しやすいです。
それ以降、私のスクール独自で募集するグループレッスンでは「基礎英語1」と「基礎英語2」のテキストを使って実践したところ、生徒さんたちの目覚ましい上達が見られました。
やっぱりね、と思いました。初心者にはとても学びやすくなっているのです。
しかし、、、ここで気づかないといけないのは、私と一緒にやったらば、うまく行ったってこと。
特に私はスピーキングに力を入れていますが、日常使いの表現法を身につけるのに効果があります。短い会話形式の中で覚えられるからイメージしやすいですね。そこに重点をおいて、とにかく口語練習を徹底してやります。
そうすると、みなさんの口が動きやすくなってスラッと言葉が出てきやすくなるから、上達が早く実感できるのです。
さて、ではこのラジオ英語を独学で進めるとしたら、、、同じようにできるのか?上達するまでうまくやれる方法はあるのか、などは気になるところだと思います。
それになぜ私が興奮するくらいこれほどまでラジオ英語を勧めるのか、などをお伝えしていきたいと思います。
今、私はアメリカと日本と行ったり来たりしていますが、このラジオ英語の恩恵を驚くほど受けています。毎日使う表現ばかりです。バンバン耳に飛び込んでくる英語なのです。
きっとあなたも、これから徐々に英語の実力をつけていくうちに、私のいう意味がわかることでしょう。
ネットで調べてみると、英語の達人たちのほとんどが「NHKラジオ英語」を勧めています。私と同じように英語の実力をつけるのに有効だったという方達の多いこと。
しかし、それを聞いてやってみるけど成功する人が極端に少ない事実。これって、どうしてだと思いますか?
それは、あまりにも身近過ぎるからです。
テキストはワンコインで買えるし、ただでラジオを聞けるし、、、と始めるのに手軽すぎるという長所が、むしろハードルが低いということでマイナスに転じてしまう。多くの人はその価値に気づかないのです。
ただで習える、ただでもらえるってものに、人間はあまりありがたみを感じないものなんですよねぇ。。。
しかし、ほんと、これはわかった人だけ得するって話ですよ。
意気揚々と始めるものの、ほとんどの方が途中で挫折してしまう、というのはとても残念です。
途中で続かなくなった、ラジオを聞けない日がつい続いてしまい、、、その後また振り出しに戻るの繰り返し。
「あ、それならできそう」と思ってすぐに飛びつくものほど、、、諦めも早いというか、またいつでもやれるからいいやと思うか、やっぱり私って根気がないのねと自己嫌悪におちいるか、まぁ99%の方がそのいずれかになるのは、容易に想像がつきます。
この傾向は実は私も同じです。世の中にあるどの成功法でも同じことが言われていますよね。だからたったの1%の人しか達人の域に行かないのです。
なんでも真剣に身に付けようと思ったら軽く1年はかかるものです。やったらすぐにできたなんてことは、英語に限らずどの分野でもありえません。
しかし、もし「NHK基礎英語」を攻略することができたら、、、と考えると、その利点ばかり思いついてじっとしていられなくなるほどです。
なんとしてでも実践する価値は十分にあります。お金がかからないということだけではありません。あなたの実力をアップさせるためのヒントがいっぱい隠れているのです。
そこで、どうやったら「NHK基礎英語」のテキストを使って勉強の効果を上げていくか、スピーキング力をつけていけるかをいろいろ検討してみました。
せっかく私と出会って私から英語を学びたいという人が、どうやったら本当に使える英語が身につくようになるのだろうか、と一生懸命考えました。
そうしたら、日々のアメリカ人との対話を通してインスピレーションがきて、「NHK基礎英語」のテキストのコンビネーションがいいという結論に達しました。(←後述します)
語学の上達には、とにかく一番大事なのは『継続』です。
はっきりいって、この『継続』さえできればどんな人でも、初心者からでもいくらでも上達すると断言できます。
この素晴らしい教材を目の前にしながらモノにできないのは、簡単にできると捉えてしまうから『継続』できないのだと思います。
ここをいかに克服するか、、、英語の上達は全てここにかかっていると言ってもいいでしょう。
それには、「英語を学ぼうとする姿勢」、つまり「モチベーションの維持」と「時間管理=スケジューリング」が重要なのです。
ここばかりは、アドバイスはできてもあなた自身が管理して実行するしかありませんよね。
やる気の元になるものをまずは決めましょう。
なんとな〜く英語やったほうがいいかなぁ、という方には向きません。軽い考えの方は、他の方法がいくらでもあるから探してください。
または、これから本気で頑張って英語を使って生活できるようになりたいって人にはそれ相応のレベルに達するように、私は教えていきたいと思っています。このラジオ英語を活用して。
私としては、最終的に、生徒さんには英語という「世界へのコミュニケーションのツール」を使って新しいモノを観て、体験して人間的に成長することを実感してもらうという目的を持って教えています。
だから、英会話初心者が最短最速で実力をつけて、世界へ翔ぶことに挑戦して行って欲しいし、そのためのベストの勉強法をオススメしているわけなんです。
ラジオ英会話の価値をキチンと理解して、せっかくの機会を存分に有効活用させてもらうことにしましょう。
2. ラジオ英会話の詳細について
では、こちらからラジオ英会話の詳細について見ていきましょう。特に「基礎英語」シリーズについてお話しします。
2-1. ラジオ英会話の歴史/ 始まりの話
ラジオ英会話の歴史について調べてみたら、ますますやる気が出てきました!
ラジオ英語の初期の頃に関わった4人の重要な人物とともに変遷をみていきましょう。どうやって日本において英語が広まって行ったかを知ることができます。
2-1-1. 最初のラジオ英会話講師の岡倉由三郎(おかくら よしざぶろう)氏
1925(大正14)年、東京放送局(NHKの前身)から岡倉由三郎(おかくら よしざぶろう)講師によるラジオ「基礎英語講座」が始まりました。
(聞く展示もあって,大正末から昭和初期にかけて、実際に放送されたラジオ番組や,蓄音機などの音を聴くことが出来ます。)
NHKラジオの基礎英語講座は90年あまりの歴史があるとは知りませんでした。(現在2017年ー1925年=92年)
この岡倉 由三郎(おかくら よしざぶろう)氏は英語学者で、岡倉 天心(おかくら てんしん)氏の弟。夏目漱石の友人でもあったそうです。
業績としては、英語発音練習カードを考案し、また、ラジオや通信教育による英語講座を初めて行い、英語学習ブームを起こしました。
これは戦前のことですよ。どれほどの苦労があったことでしょうね。
この始まりの時のラジオ受信契約者はわずか5,455にすぎなかったが、時代が昭和となった1926年には聴取者数は39万に激増した。
引用:日本ラジオ博物館 / ラジオ放送開始から1928年まで
ラジオの開始時と同時に英語の番組が構成されていたのはすごいことですね〜。当時、ラジオを手に入れるのに許可証が要ったので大変だったそうですよ。
1927年に、彼は研究社「新英和大辞典」(初版)を編纂して「岡倉英和」と呼ばれました。私がおすすめする辞書がこちらの原書だったとは、驚きました。
英語好きになったのは、兄の影響によるものですね。
2-1-2. 英語講座のきっかけを作った岡倉 天心(おかくら てんしん)氏
兄の岡倉 天心は、大正時代の日本の思想家、文人で、明治以降における日本美術概念の成立に寄与した人です。
相当の英語の実力を持っていて、アメリカでの日本美術紹介の講演では、流暢な英語、巧みな身振り手振り、また少しばかりの皮肉も交えた天心の芸術論が大喝采を浴びたそうです。
そして、明治39年(1906年)に、「茶の本」を英文で出版しています。
「茶の本」では、日露戦争での勝利で好戦国民と見られていた日本人が、実は花や茶を愛する優雅な民族で、平和を希求する民であることを、数多くの興味深いエピソードで綴っている。
横浜に住んだ時に、宣教師ジェームス・ハミルトン・バラ(James Hamilton Ballagh)が開いた英語塾で英語を学びました。
バラは、日本で最初にできたプロテスタント教会の牧師で、明治期のプロテスタント教会に大きな影響を与えた人です。
岡倉 天心は、英語が得意だったことからアメリカ人の東洋美術史家のアーネスト・フェノロサ(Ernest Francisco Fenollosa)と知り合い、彼の助手となりました。
後に日本美術の紹介のために米国ボストンへ渡り、フェノロサと共に世界有数の東洋美術コレクションを誇るボストン美術館の礎を築きました。
つまり、世界に日本美術の素晴らしさを知らしめた人ってことですね。
このような逸話があります。
1903年(明治36年)、天心はアメリカのボストン美術館からの招聘を受け、横山大観、菱田春草らの弟子を伴って渡米した。
羽織・袴で一行が街の中を闊歩していた際に1人の若いアメリカ人から冷やかし半分の声をかけられた。
「おまえたちは何ニーズ? チャイニーズ? ジャパニーズ? それともジャヴァニーズ?」。
そう言われた天心は
「我々は日本の紳士だ、あんたこそ何キーか? ヤンキーか? ドンキーか? モンキーか?」
と流暢な英語で言い返した。
<原文>
“What sort of nese are you people? Are you Chinese, or Japanese, or Javanese?”
“We are Japanese gentlemen. But what kind of key are you? Are you a Yankee, or a donkey, or a monkey?”
うわ〜、なんてカッコイイ〜〜!
“Are you a Yankee, or a donkey, or a monkey?” ですって。
天心は、こんなジョークめいたものを機転効かせて即座に返せるとは、普通の人ではありませんよね。
素晴らしい英語力と人間力が備わっている証拠です。
“We are Japanese gentlemen.”ですって!
私、いっぺんに彼のファンになりました!
英語に自信があり、日本人であることを誇りに思っているからこそ出てくる言葉。見習いたいことですね。
ここでちょっと私も、長男の子供のころのことを思い出しました。
彼が小学高学年のとき、アメリカの小学校へのお弁当におにぎりとか海苔巻きとか持っていきたがったのですね。
その当時は、今ほどアメリカで寿司がポピュラーではなく、海苔がなんか奇妙なものに見えたらしく、クラスメートから
“Hey, You, Sushi!”
とバカにされたそうな。
そうしたら、彼はこう答えたと教えてくれました。
“Hey, You, McDonald’s!”
私、へぇ〜、やるね!と感心してしまいました。彼は、早くから文化や価値観の違いをしっかり受け止めていたということです。
ところが、弟(次男)の方は、そのようにからかわれるのがいやでたまらず、幼稚園から小学6年までず〜っと、毎日アメリカ人と同じサンドイッチ、つまりピーナッツバターを塗ったサンドイッチを持って行ったという逸話?があります。(笑)
ま、話を戻しますと、岡倉 由三郎(おかくら よしざぶろう)氏は、このような兄の天心から多大な影響を受けたことは容易に想像がつきますね。
これからは英語が必要だと、教育が大切であると説いたことでしょう。それがラジオを通して広く普及させるに貢献したわけです。
2-1-3. 戦後最初の情報起業家:小川菊松氏
ラジオ英語が始まったのはいいものの、すぐに世界大戦に突入します。軍の外国語追放の方針により、開戦と同時に語学講座は中止されました。外国語追放はどんどんエスカレートしていきました。
戦後、占領軍の進駐で、今度は一変して英語熱が高まり始めます。そのきっかけを作った人が小川菊松氏。
彼は、1945(昭和20)年8月15日の玉音放送(昭和天皇による戦争終結放送)をラジオで聞いて、これからは英語が必要になると直感したそうです。
そして即、行動に移しました。皆、生活に困っている時代にですよ!ここがすごいところですね。
良く知られる話だが、日本国敗戦の日からわずか1カ月後、1945年9月15日に発売された「日米会話手帳」。著者は小川菊松という、書店経営者。
玉音放送を聞いた瞬間「敗戦後の日本に大量の英米人がやって来る。日本人は英語ができないと話にならない時代の到来だ。そうなれば英語学習は必須となる!そうだ!!英語手引きを売ろう!!!」とひらめいた。
ささっと、32ページの、いわばパンフレットのようなものを書いて売ったら、食べるものもろくに無い時代に、発売後わずか3カ月で300万部を売り切り、年末までに360万部を超えるという大ベストセラーとなった。
当時の「英語無しでは生きては行けぬ」という切迫感は相当なものだったのかもしれない。
引用元:またまた到来した「英語ブーム」! でも今度は本物かも!?
なんと、『日米英会話手帳』の売り上げは、360万部ですって、信じられますか?あの終戦直後の混沌とした時期に!
これは、日本初のベストセラーとも言われています。
その広告は、朝日新聞の1945年 10月 18日版に載っているものがあります。
画像引用元:小川菊松の出版した『日米会話手帳』
一家に一冊は勿論、旅行に外出に必ず携帯せられよ。本書一冊あれば日常の米語は一通り話せる。刻下必需の大宝典。
と読み取ることができました。
その『日米英会話手帳』って、いったいどんな中身だったのでしょうか?
実際に見てみたいものですね。それをどうやって覚えて行ったのでしょうかねぇ。とても興味があります。
2-1-4. ラジオ英会話大人気の講師:平川唯一(ただいち)氏の「カムカム英語」
ラジオ英語の普及には、元NHK国際放送のチーフアナウンサーだった平川唯一(ただいち)氏が、抜群の功績を上げました。
実は、彼はダグラス・マッカーサー、吉田茂と並んで戦後日本の三大有名人とも言われたほどの人とのこと。
彼の英語力は、彼の父親がアメリカに出稼ぎに行った折に兄とともに渡米し、苦学しながらもワシントン州の大学まで進んで身につけたそうです。
戦後すぐにNHKラジオ英語が再開されました。そして、終戦6ヶ月後の1946(昭和21)年2月に始まった『英語会話教室』は大人気になりました。
それから5年間、アナウンサーとしての経験を活かした平川氏が、月曜から金曜日の午後6時から15分間の『英語会話教室』を担当しました。
週に5日間、夕方の超忙しい時間にたったの15分間の放送ですよ!
でも、平川氏の巧みな話術とユーモアのある題材で大評判となりました。
ラジオテキストの発行部数は、なんと月に20~30万部に達し、手に入れるのも困難だったとのこと。
彼は、この番組に戦災復興期の日本を明るくしようという願いを込めて取り組んだそうです。
童謡「証城寺(しょうじょうじ)のたぬきばやし」の曲に載せて番組のテーマ曲“Come, Come, Everybody”を作詞し、このテーマ曲は国民的愛唱歌になりました。
通称「カムカムおじさん」(Uncle Come Come)と呼ばれました。
この動画を見ると楽しくなります。また平川氏の英語のきれいな発音に驚きますよ。だから、元々はアナウンサーだったのにこの『英語会話教室』に抜擢されたのです。
あの当時にこれほどの方がいらしたとは貴重ですね。始まりの頃のテキストなども見ることができます。音声は少し古いですが、楽しい動画です。
「♪Come come everybody.
How do you do, and how are you?
Won’t you have some candy,
One and two and three, four, five?
Let’s all sing a happy song,
Sing tra-la la la la♪」
(皆さんいらっしゃい。
初めまして、こんにちは!
キャンディーはお持ちですか?
1つ?2つ?3、4、5つ?
皆さん一緒に楽しい歌を歌いましょう・・・)
平川氏は、連日深夜までかかって毎週の寸劇(ショートな会話文)を準備したそうです。
毎朝7時半に自宅を出て放送局で藁半紙(レポート用紙)6枚にその日の放送原稿を書いてリハーサルを重ね、無駄がなく、親しみを込めた独特の語り口で語りかけたとのこと。
それが受けて『英語会話教室』は大人気となり、平川氏に届けられたファンレターはなんと総計50万通ですって!日本の英語ブームの元祖火付け役と言われる所以です。
〜 以上、参考文献:平川唯一 Wiki より 〜
「英文を楽しく口まねすればだれでも英語が話せるようになるんですよ」が平川氏の口ぐせであったそうです。
これは「まずは話せるようになろう」というスピーキングに重点をおいた方式ですね。先見の明がありましたよね。
そう、「楽しく口まねしましょう」は、私の口語練習の基本方針なんです。これを読んでとっても嬉しくなりました!
ちなみに、その後はせっかく英語ブームを起こした平川氏の学習法が受け継がれずに、文字から入る文法方式の学校英語が取り上げられて来てしまいました。
それには理由があります。日本において英語の勉強を「学問」として最初に進めたのが英語学者たちであったからだ、と聞きました。決して「コミュニケーション術」ではなかった。
それは、当時の日本では仕方のないことでしょうね。考えて見ると、英語の発音を指導してくれるネイティヴの先生がいないので、文字に頼って学問的に英語を進めるしかなかった、、、とも考えられますよね。
それがずっと受け継がれてしまい、受験英語に結びついた、と私はみています。
でも、ここにきて「話せる、使える英語」の需要が高まったから、スピーキングの力を強化して行かなければならない時が来たのです。
素晴らしい先駆者がいるのですから、平川氏の「英文を楽しく口まねすればだれでも英語が話せるようになるんですよ」を思い出して、頑張るしかないですよね!
では、ここから現代のラジオ英語の「基礎英語」シリーズを詳しく見ていきましょう。
2-2. ラジオ英会話のレベル分け
まずは、2017年度NHKラジオ英語講座レベル一覧を見てみます。
NHKでは、国際標準として学校教育にも取り入れられつつあるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)に基づいた「A1」から「C2」のレベル分けをしています。(この写真はその1部)
引用元:NHKラジオ英語講座レベル
私はスピーキングの上達に重点をおいています。英語の基礎力がしっかりついた上で、英語でのコミュニケーションには問題ないくらいを目指します。
上記の表から対応できるのは、A1と A2レベルになります。
このレベルというのは、実は、英文法の進むレベルと平行しています。基礎英語1〜3までは、中1〜3年生で学ぶ文法が入っています。
ここまで来れば、アメリカでの日常会話で十分に毎日生活できるレベルに達したと言えましょう。
2-3. ラジオ英会話の受講の仕方
ラジオ英会話の受講の仕方をいろいろと見ていきましょう。
NHKゴガク(実際の放送)
実際の放送は、基礎1、続いて基礎2、基礎3と毎日3回放送あります。
朝6:00AM ~, 6:30PM ~, 9:00PM ~,
2-3-1. ラジオ英会話を聴けない時は?
ラジオ英会話を聴けない時は、いくつか方法があります。
NHKゴガク
ストリーミング
ラジオ番組は登録せずに前週1週間分がインターネットを通して聴けます。
インターネットを通して聴く
NHKのラジオ番組が、インターネットを通して放送と同時に聴くことができるサービスです。パソコン・スマートフォンやタブレットで、いつでもどこでも、ラジオ語学番組を聴けます。スマートフォン・タブレットでは 、無料アプリをダウンロードしてご利用ください。
ネットラジオ番組表 ←(こちらで時間を確認)
NHK ONLINE
番組関連グッズ(ライセンス先一覧)
ラジオやテレビ語学番組の音声が、1か月分まとめてCDで聴けるサービスがあります。
CD付きテキストを購入する
テキストは、月刊誌とCD付きのと両方あります。
CDをダウンロードして聴く(有料)
PCやタブレットに直接CDをダウンロードできるサイトがあります。
NHKダウンロードストア
2-3-2. ラジオ英会話の勉強を補助するサービス
ラジオ英会話の勉強を補助するサービスもあります。無料で利用できるのでうまく活用するといいですね。
「NHKの語学番組」の日々の学習をサポート
マイ語学
ご自身の視聴履歴を残すことで、学習の進み具合をチェックしたり、目標の達成度を確認したりすることができます。
「NHKの語学番組」をインターネットで復習
ゴガクル
NHK語学番組をインターネットで復習。毎週更新の「おさらいフレーズ」で発音と日本語訳をチェック。登場したキーフレーズをつかって和訳・英訳・リスニングといったテストに挑戦できます。
2-4. ラジオ英会話のテキスト購入の仕方
ラジオ英語のテキスト購入の仕方には、3通りあります。テキスト紙版、CD付きテキスト、テキスト電子版です。
テキスト紙版とCD付きテキストをお求めできます。
雑誌の宅配サービス/
送料無料で届けてくれるサービスで、毎月定期購読が条件です。
デジタル版のダウンロードにて/
最近はテキストのデジタル版が出たので、海外の方も利用できます。私は旅行に差し支えないように、こちらのNHKテキスト電子版も手に入れています。
価格は、紙版より少しだけ安いです。それは、ご自分のパソコンにダウンロードするのではなくて、マイアカウントを作り、そちらからいつでも閲覧できる方式を取っているからです。(だからプリントアウトはできません。)
NHKダウンロードストア
NHKテキスト電子版については、こちらの「ヘルプ・よくある質問」のコーナーを参照してください。
NHKテキスト電子版 ヘルプ
このテキスト電子版がでたおかげで、私も海外に住む生徒さまにもこの勉強方法をオススメすることができるようになりました。とても助かっています。
2-5. ラジオ基礎英語1、2、3の内容説明
それでは、基礎英語のそれぞれのテキストの内容を見てみましょう。
レベル A1(日常生活での基本的な表現を理解し、ごく簡単なやりとりができる)
レベル A1(日常生活での基本的な表現を理解し、ごく簡単なやりとりができる)
レベル A2(日常生活での身近なことがらについて、簡単なやりとりができる)
引用元:NHK出版のサイトから
2-5-1. エリーの補足説明:
説明の通り、英語は基礎1の上に基礎2が成り立ち、そして、その基礎1と2の上に基礎3が成り立つとご理解ください。
英語を話せるようになりたいのなら、英文法は苦手なんて言ってられません。英語の規則、法則なので知らないと話にならないです。
その英文法がどれほど大切なものかというのは、NYに住む友人と私の次男の例をあげて説明しました。「英語の勉強の仕方/ 100%目標達成するための大人の英語勉強法5か条」の記事をお読みください。
しかし、難しい大学受験レベルのものは全く必要ないのでそれほど心配の必要はありません。
ほとんどの日常会話は基礎1と基礎2で学ぶ文法があれば、本当の話、ついていけます。
基礎3が楽にできるようになれば、映画をみてもだいたいは理解できるようになるでしょう。
そして嬉しいことに、その覚えるべき文法の数はそれほど多くないのです。特に基礎1と基礎2は完璧にしましょう。
ただ、しっかり覚えないと応用できていないから、しゃべるときに詰まって出てこないのです。その流れをつける練習は、トレーニングとなります。
2-6. NHKラジオ「基礎英語」の年間カリキュラム
NHKラジオ「基礎英語」の年間カリキュラムが、テキストの中に掲載されています。
「基礎英語」1〜3共通のCAN-DO
(1&2&3のレベルに応じた内容での目標)
出典:NHK出版:テキスト・ラジオ「基礎英語」より
【4月】
自分や相手、家族や友達などについて話せる
【5月】
人やものの外見や特徴について話せる
【6月】
相手を誘ったり、人の誘いを受けたり断ったりできる
【7月】
好き、嫌いについてたずねたり答えたりできる
【8月】
夏季復習
【9月】
1日の生活や日課について話せる
【10月】
欲しいもの、したいことなどについてたずねたり答えたりできる
【11月】
道順や行き方をたずねたり、道案内ができる
【12月】
進行中の動作について話せる
【1月】
過去の経験やできごとについて話せる
【2月】
賛成、反対についてたずねたり答えたりできる
【3月】
感想や考えをたずねたり答えたりできる
3. ラジオ英会話の特徴とは?
さて、内容がわかったところで、ではラジオ英会話の特徴について見てみましょう。トライしてみて失敗した人、成功した人の意見も聞いて、短所や長所も把握しておいた方がいいですね。
3-1. ラジオ英会話の短所
毎日ラジオを聴けない。聴き逃すことが多い。= 続けるのを断念しやすい。
ラジオ英語だけだと、リピート練習ができない。= 口語練習しにくい。
英単語が足りない。= 中学レベル(基礎レベル)での英単語全てをこのテキストでカバーしている訳ではない。
英文読解力がつかない。英語長文を読む練習がされていない。= 短いスキットでの会話文が主だから。
独学でするのは張り合いがない。= フィードバックが受けられないから刺激が足りない。仲間がいないから飽きやすい。
15分放送番組だけを聴いて、勉強した気になってしまう。プラスで勉強する時間が取りにくい。= 伸び悩む。
3-2. ラジオ英会話の長所
テキストはワンコイン以内、一日3回の放送でとても手軽。コストパフォーマンスが良すぎるくらい。明日からでもすぐに始めることができる。
1回のレッスンが15分と飽きのこない時間の長さの中で、効率よく内容がまとめられている。
講師陣のレベルの高さには定評があるから、安心して受講できる。英語が綺麗。コンテンツが楽しい。
日常会話に特化しているので、実用的な表現をその状況からたくさん覚えられる。
カリキュラムがしっかりしている。文法のカバーする箇所は、ほぼ中学の英語の進み具合と同じほど。
自分のレベルに合わせて学習できる。次のレベルのテキストへの移行がスムーズである。順序よく基本から全てを把握できるようになっている。
4. ラジオ英会話を超絶・オススメする3つの理由
ここでは、なぜ私がラジオ英語を英会話初心者に超オススメするのか、理由を話しましょう。
特徴を見ると、どうもラジオ英語はやったことあるけれどもうまく行かなかった、、、という人の声の方が多いようですよ。
それをどう思われますか?やっぱり独学って大変って??
しかし、英語の達人たちのほとんどは、ラジオ英語をやって効果があったとして勧めています。独学で全くの初心者からプロの通訳者になった方もいますから、すごい内容なんです。
その差はいったい何なんでしょうか?
もし、、、問題点を解決できたとしたら、欠点を補う方法があるとしたら、、、あなたはやりますか?
そうすると、英語学習の勝ち組に入るはずですね。やる価値は十分にあると思うから、私は超オススメしているわけです。ポイントは3つあります。
明日からでもすぐに始められる手軽さ
初心者は、何から始めたらいいか、どの教材がいいか、どうやって学ぶといいのか、、、などわからないものだらけですね。とても不安でしょう。今までいろいろやってみたけどなんかうまく行ってないような気がする、、、と感じることもあるでしょう。
ニューヨークに20年以上住んだ経験者が言います。「基礎英語」シリーズのコンテンツは、アメリカの日常生活の英語そのものです。毎日なんども使う表現ばかりですから、自信を持って学んでください。
身につけたら本当にスピーキング能力が上がります。絶対に大丈夫ですから、安心して勉強を続けてみてください。
「基礎英語」シリーズは、順番通りに「基礎英語1」から積み重ねて行くのがポイントです。
確かに、基本を学ぶときは信頼できる指導者と一緒にやると上達は格段に早いし、効率も良いです。しかし、独学でも時間がかかるけれども根気よく続けて成功している人はいます。
ワンコインで今日にでも書店に行ってテキスト買って、明日からすぐに始められる手軽さは最高ですね。
それも世界に誇る日本最高峰の英語教材と言われる「NHKラジオ英語講座」。
そのコンテンツの良さを知らなかったばかりに今まで見過ごしてきた、と思っていいと思います。
最低でも基礎を作るのに1年はかかるものです。ずっと続けられる教材を選ぶのがオススメのポイントです。
コストパフォーマンスの良さ
これほど内容がしっかりしたテキストが毎月ワンコインで手に入るのは、信じられないほどです。
会話文が身近だし、ウィットに富んでいるし、教師陣もレベルがとても高いです。たくさんの応用例がある中から表現を身につけていくのが実践的なのです。
コストを抑えられたら、その分は海外旅行や研修のためにまわすようにして、実際に英語を現地で使うことを体験したらどうでしょうか?
計画的に海外に出ることをオススメします。
お金をまわして体験の場をあえて積極的に持つようにしたらいいと思うのです。その方が絶対に活きてきます。
駅前留学に何十万払うよりも、、、訳のわからない外人とスカイプレッスンするよりも、、、
私は、あなたが実際に現地に飛んで行って、英語を使ってたくさんの経験をしてくるというのを心からオススメしたいです。
英語を学ぶ目的は、ただ仕事に役立つからとか受験だとか、今やっておいた方がいいからだとか、、、それよりもあなたが身につけた英語力を使って世界に出て体験するということが重要ではないかと思います。
世界は日本とどのように違うのか、どんな習慣があるのか、、、など面白い発見がたくさんあります。旅行の度に人間力がアップする気がします。
それを体験できる旅に積極的に出ていくことを心からオススメします。(そのときは、誇りある日本人としてですが、これはまた別記事にてゆっくりお話したいと思います。)
そのためにも、コストパフォーマンスの良さは重要なポイントになります。
初心者からプロまでと段階的にレベルアップしていける内容
NHKラジオ英語講座レベル一覧の表をみてもらうとわかるように、段階を踏みながらレベルアップして行くのに最適な教材となっているのも、とても良いですね。
本当にABC〜の初心者から、同時通訳を目指す上級者までのレベルを用意してくれています。
それもどのレベルの講師陣も大変評判がよく、内容が充実していますから、次にどうやって学ぼうかなどと心配することなく順序よく進めて行けば、最終的にはプロまでなれるってものです。
本当は、「基礎英語」シリーズはそばに指導者がいて効率よく導いてもらえると土台が早く仕上がるので、それ以降は独学でも十分に行けます。
そくそくと自分で進めていけるようになるともっとやる気が出て楽しくなりますね。
「基礎英語」シリーズを終えたら、それこそ資格試験などにも挑戦して実力を測るのをぜひオススメしたいです。
基礎力がしっかりできたら羽ばたくのも早いですから、楽しみですね。ですから焦らずに、「基礎英語」から始めて積み上げて行きましょう。
英語を身につけるには、脳内に新しい思考回路を作ることだから時間がかかります。
だから一度やり始めたら一生やり続ける覚悟じゃないと、そう簡単には第2外国語は身につくものではないと思います。私も未だに、日々研鑽しているつもりで英語を話しています。
ラジオ英会話の短所をまとめてみると、とにかく「毎日ラジオを聞けない」と、「なかなか時間が取れない」から続けられなくなる、というのが一番の問題のように見えますね。
ということは、短所をどうやって克服するのか?戦略を立てないといけないわけです。
「〜だから、ダメだ。できない。。。」ではなくて、「ではどうやったらできるのか?」を積極的に考えて行きましょう。
“How can I do it?” の部分ですね。
これは、時間のやりくりとツールをうまく使う、ということでクリアーできるはずです。
本当に時間がない人、それでも何としてもやりたい人は、まずは時間を作ることから始めなくてはいけませんよね。
今抱えている仕事や人生の問題を見つめ直したり、またスケジューリングの問題でもあります。
または、日々のルーティーンの見直しですね。ここは私も徹底して修正したところです。(また他の機会にでも記事にしたいと思っています。)何かを達成したければ、ここから取り掛からないといけない時もあります。
「時間がないから」というのは、できない理由にはなりません。あなたのやらない理由をいろいろ考えてこじつけているのと同じです。
マインドセットのところからしてずれていないかを一度チェックしてから英語を勉強すればいいと思います。
素晴らしい機会が目の前にあるのに、手にしない理由が勝ってしまうのですから、まずはそこを修正してから英語の勉強を始めましょう。
もしくは、英語を身につけたいという目標があいまいなのかもしれませんね。英語習得には大切な概念なので、「英語の勉強の仕方/ 100%目標達成するための大人の英語勉強法5か条」をぜひ参照してください。
ここに、イチロー選手の言葉を引用いたします。
そりゃ、僕だって勉強や野球の練習は嫌いですよ。誰だってそうじゃないですか。つらいし、大抵はつまらないことの繰り返し。でも、僕は子供のころから、目標を持って努力するのが好きなんです。だってその努力が結果として出るのはうれしいじゃないですか。
5. ラジオ英会話受講のレベルの決め方
さて、ではいざラジオ英語を受講しようと決意してテキストを用意するのに、どのレベルから始めたらいいのかについてお話します。
まず、この基礎英語を学ぶ目的としては、確固とした英語の基礎力をつけることにあります。そしてネイティヴとの会話には自然に楽しくコミュニケーションできるようになることです。
それには『基礎1』からきちんと積み上がっているか、が重要なポイントになります。
そしてスピーキング力としては、『基礎2』が完璧にこなせるかを第1段階の目標とします。
『基礎2』の内容は、普段のアメリカ人の日常使いの英語に十分に対応するからです。だからどなたもまずはここを目指しましょう。
あなたの要求したいことはほぼ通じるし、相手の言うこともきちんと聞き取れるから、会話を楽しむことができるようになるレベルです。
その後に、『基礎3』が完璧にできれば留学も英語でビジネスのプレゼンも確実にこなせるようになりますので、そこは次の段階としましょう。
初心者の方、またはこれからやり直し英語をしたい方は、迷うことなく『基礎1』から始めてください。
少し簡単そうかな、と思っても『基礎1』をしっかり見直すことから始めるのが、結局は英語習得の近道になります。のちに早く進められるようになりますからご安心ください。
口に出さないで読んでみてわかるのを判断基準にしないでくださいね。
あくまでも発音してみて、またはいざという時にスラッとその言葉が出てくるかどうかは、読んでわかるのと能力が違いますからご注意ください。
『基礎2』か『基礎3』かで迷う方は、書店で『基礎1』を手にとってみて完璧かどうか、または『基礎2』が十分にこなせるかどうかを見て判断するしかないですね。
ここでは、ピンとくるものを選ぶのではありません。
そのテキストのセンテンスがスラスラと口をついて出てくるくらいに、発音やイントネーションができているかが決め手となります。多分ほとんどの方はできないでしょう。
つまり、目で見て理解できるのと、実際に口を動かして話してみるのとは大違いなのです。やってみるととても難しいのがわかると思いますよ。
口が動かなければ、実際の会話に役に立たないのです。これは受験勉強とは違うので、あくまでも会話力をアップするための練習法なのです。
まずは、メインとなるレベルを1つ決めましょう。そして、勉強はそのレベルを主に進めますが、口語練習はそのレベルの一つ下のものが完璧にシャドーイングできるまでやります。
シャドーイングとは、テキストを見ずに言葉を聞いた直後から追いかけるようにして発音していくやり方です。
これができるようであれば、そのレベルを進めて行って十分にスピーキング力がつくはずです。
そして、リスニングには一つ上のレベルの内容を聞いてだいたい聞き取れるようにするのが上達のコツです。
さて、ここで気づかれると思いますが、私のオススメするラジオ英語の学習法は、2つもしくは3つのレベルにまたがって勉強していくものです。
しかし、だからと言って、全てのテキストを購入せよ、と言うのではありません。メインの1冊はもちろんですが、場合によっては(あなたがやっぱり必要かなと思ったら)もう1冊購入してもいいかもしれません。
ラジオ英語を聴きながら、下のレベルのシャドーイングを練習したり、上のレベルのリスニングを入れたりして、徐々に実力を伸ばしていきます。
メインのレベルの番組はたったの15分です。その後に続いて次のレベルが始まりますので、ご自分で調整しながら聴いてみるのがコツです。
そうなると、ずっとラジオの前に座って全て聞くのが難しくなると思うので、うまくインターネットを使って聴いたり録音して後で聞き直したり、、、という補習勉強が必要になることは必然ですね。
より効果が上がる具体的な勉強の仕方は、次の記事「英語のラジオ学習で世界に翔べる実力をつける勉強法/ 英会話初心者が取るべき「NHK基礎英語」の特別戦略とは?」にて詳しくご紹介しています。
まずここではメインとなるレベルをご自分で決めてくださいね。
決して『基礎1』、『基礎2』をあなどらないことです。実際にあなたが英語で話すことは、この二つのレベルでほぼカバーします。
以前、ある生徒さんを教えていて、自分は今までかなりやってきたから上のレベルから始めたいと言うのです。
難しいですよ、と忠告したのですが、いざ始めたら彼女もそれに気づいて、途中でついて来れずにやめてしまいました。
彼女の目的も曖昧でしたし、基礎ができていないのに、口がよく回らないのに、背伸びすると挫折することになりますのでご注意くださいね。
ここまで見てきて、ではメインのレベルを1日15分ラジオ英語を聴けばいいのね、と例えば毎日15分間だけ1年間やったとします。
さて、それで一体あなたの望むような英語のレベルになっているでしょうか?
そのくらいで(たった1日15分ほどで)外国語を習得できたら奇跡ですね。世界中、英語ペラペラの人たちで溢れかえるでしょう。しかし、決してそうはなりません。
英語の勉強に慣れるという点では正解だと思います。しかし、もっと高いレベルを望むとしたらより効果の上がる方法を取り入れて、また時間もかけなければいけませんよね。
英語と数学はやればやるだけ伸びる学科だと言われています。さて、あなたがどのくらいやりたいのかによって結果が変わってきますよ。
毎日15分にプラスして、以下のスキルを取り入れていってより上達を確実にしてください。
6. ラジオ英会話で勉強するのに必要なスキルは?
では、実際にラジオ英会話で勉強するのに必要なスキルを見ていきましょう。
実は、そのスキルとは英語だけに限ったことではないので、こちらもまた改めて詳しくご紹介しなければなりません。
それは、目標設定やルーティーンのこなし方、マインドの持ち方なども含みます。むしろ初心者にとっては、こちらの方が大事なことかもしれません。。。
「英語をやりた〜い!」と言って簡単に始めるけど別に目標も定まっていない人は、いくら良い学び方があっても継続できないでしょう。先ほどの途中で挫折した方と同じになります。
では、スキルを順番にみてみましょう。
リピーティング
センテンスを聞いて、そのまま真似て発音していくこと。センテンスや単語ごと進みます。
オーバーラッピング
講師の音声にあわせて、発音とイントネーション、声の調子も全てあわせながら同じように発音していくことを言います。
シャドーイング
シャドーは「影」という意味ですね。『シャドーイング』は「影を追う」という意味で、センテンスを聞いた後すぐに(少しだけ遅れて)言葉を追いかけるようにして同じように発音していくことを言います。
ディクテーション
センテンスを聞き取った後に、その文章を書き取ります。
リスニング/ ヒアリング
会話の内容を把握するために、聞き取る練習をします。
英単語の語彙力アップ
ボキャブラリーは、一人でコツコツを進めるしかありません。
英文法
英文法は、英語の規則、法則ですので大変重要です。
ライティング
英語で書く力を養成します。
目標設定
何のために英語を学びたいと思うのか?
資格?受験?仕事に必要が出たから?など、目標が決まると勉強法も決まると言う話は、「英語の勉強の仕方/ 100%目標達成するための大人の英語勉強法5か条」でしています。
そちらの記事を参照して、自分はどれに当てはまるかを確かめてくださいね。
勉強時間のスケジューリング
【15分ひと区切り勉強法】
【英語100時間攻略法】
【週末調整勉強法】
日々のルーティーンの見直し
早起きのコツ
就寝前の単語の勉強や英語の見直しなど(「英語の勉強方法/ 脳科学と英語の深い関係〜10倍効果が上がる勉強方法について」でその効果を説明しています)
勉強場所の確保
声を出して練習できるところが必要。
国際人のマインドの持ち方
度胸と愛嬌が必要。
日本人としての誇りを持って外国に行くことなど。
モチベーションの保ち方
いかに常に新鮮な気持ちで勉強にのぞむことができるのか。
目標達成の成功法則
英語の勉強を絶対に成功させるためのサクセスメソッドを見つけました。
まぁ、いろいろとあるものですね〜とびっくりされましたか?
ん?それはどんな意味?と疑問に思う点もあるかもしれませんね。
私の提案する英語の基礎力の付け方は、ただ英語がチョロっと話せるようになる付け焼き刃的な英語力をさすのではありません。
基礎の基礎から丁寧に積み重ねていって、最終的にはず〜っと一生使えるような、また身に付けることによってあなたの眠っていた才能をスパークさせるような効力をもつ英語力のことを言っています。
それには、やはり英語の勉強の取り組み方から戦略を立てないと、第2言語の脳内思考回路は出来上がらないと思っています。
そして、私の勉強法はとてもユニークなので、次の記事「英語のラジオ学習で世界に翔べる実力をつける勉強法/ 英会話初心者が取るべき「NHK基礎英語」の特別戦略とは?」にてじっくりとご紹介していきたいと思います。
上記のスキルをどのように組み合わせて、どう使って効率よく勉強していくのか、ラジオ英語を利用して最大級の効力をあげていくのかなど、お伝えしたいことはたくさんあります。
また、英語上達には英語のスキルだけではダメで、成功マインドも身に付けることが必須ですとこちらの記事「英語上達を完璧にする英語学習7つの成功法則」でお伝えしています。
ここではまずは、英会話を本気でマスターするにはいろいろなスキルが必要なんだなぁ、とだけご理解ください。大丈夫です。全てやり方はありますから、ちゃんと上達できます。
ここに、イチロー選手の言葉を引用いたします。
小さいことを積み重ねるのが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。
5-1. スピーキング力上達のための重要なポイント
あ、それから大事なことを言い忘れてました!スピーキングの目標は、どちらかというとゆっくりと話すことを心がけてください。しかし正しい発音とイントネーションはできるようにしましょう。
初心者なのだから決して早くしゃべろうとしないことです。英語ペラペラに憧れて早くスラスラと話すことがいいのかと思われがちですが、決してそうではありません。
初心者は、むしろゆっくり話す方がいいのです。お相手がそのペースに合わせてくれるから。あなたがゆっくり話出せば、向こうもゆっくりペースになります。
だから、スピーキングの練習のときも、早く喋ろうとしなくていいですよ。ゆっくりと、でもハッキリ正しく練習をしてください。こちらの方がずっと大事です。
また、「どのくらいやればいいのですか?」と聞かれますが、「それはあなたの口がスラスラ言えると確信するまで、、、」でしょうか。
10回練習?いや、30回?50回?それくらい練習する人は、確実に伸びることでしょう。ノートに「正」という字を書きながら練習を重ねてくださいね。
とにかく平川氏の「英文を楽しく口まねすればだれでも英語が話せるようになるんですよ」を思い出しながら、スピーキングの練習に磨きをかけましょう。
7. まとめ
ラジオ英会話は90年以上もの歴史と経験があります。日本の英語業界を牽引してきた実力があるので、安心して受講できます。
レベルは超初心者からプロを目指す人まで細かくわかれており、カリキュラムも充実しています。テキストはワンコインで買えるし、ラジオはただ同然で聴くことができます。
しかし、その手軽さがかえって弱点となり、ほとんどの人がその良さに気づかないでいます。
たった15分間のレッスンでも確実に実力をあげる決め手は、「継続」にあります。時間の使い方から見直さなければ、将来性のある英語力を確実に身につけることはできないでしょう。
ラジオ英会話を勧める理由を、3つ挙げます。
明日からでもすぐに始められる手軽さ
今日テキストを購入したら、明日からでも即、世界最高峰の英語の教材を学び始めることができます。
コストパフォーマンスの良さ
英語の受講費用が抑えられるという利点を生かして、コストを抑えた分を海外旅行にまわして、世界に積極的に出ていくことをオススメします。
初心者からプロまでと段階的にレベルアップしていける内容
英語学びは始めたら一生続くものです。カリキュラムがしっかりしており、シリーズとして継続できるものをやるべきです。
欠点は、やはりラジオを毎日聴くことができない、時間が取れないということ。それを補う方法はいくつかあるから、それを継続できない理由にしないことです。
基礎英語シリーズは、必ず『基礎1』から確実に積み上げて行きましょう。『基礎1』の上に『基礎2』があり、その両方合わせた上に『基礎3』があるので、どこも手を抜くことができません。
初心者が目指すべきレベルは、『基礎2』の完全攻略です。
それに必要なスキルをさまざまな角度からみて、確実に攻略する戦略を立てましょう。その方法について詳しくは、次の記事でご紹介しています。ぜひ続けてお読みください。
英語をラジオ学習で上達させることができるって、素晴らしいことです!「基礎英語」シリーズを徹底活用しましょう。
私は「英語で可能性を拓く」ことをコンセプトに、基礎からしっかり身につけるために大事なことをお話しました。
この「ラジオ英語学習の威力」に気がついて、ぜひあなたの勉強に取り入れて行ってください。続きはこちらになります。
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3 Responses
素晴らしいお話です。
私も カムカムエブリーボデイー世代の人間です。現在86歳。今でもラジオに聞き耳を立てています。
ラジオ英会話のお陰で、英検一級、ガイド試験に合格、海外駐在10年などを経験し、世界中に旅行して 旅を楽しみ、世界の歴史を味わうことが出来ました。
エリーグレイスさんのNHK基礎英語を通しての英語力向上に、全く賛成です。
音楽、スポーツなどの分野で、日本人が世界で活躍しているのに、日本人の英語力が一向に改善されず、韓国、中国の若者に追い抜かれて行く状況を見るにつけ、日本の英語教育界の遅れに切歯扼腕の思いです。もっと積極的なラジオ英会話の取り入れが必要と感じています。
56歳になります、中学生の頃の英語は暗記しかしなかったのを後悔しています、基礎英語が全く分からずにいます。
趣味の手芸や洋楽がインターネットで見れるのに、意味が分からず、何を言っているのか、どんな歌詞なのかわかれば、もっと楽しいはずなのにと思い、英語の勉強法を検索していてエリーさんのブログ❓に会いました。
いろいろ読ませていただきたいと思います、宜しくお願いします。
私は76歳のおばあちゃんです。色々忘れっぽくていつも探し物ばかりしていて、認知症の不安を常にかんじています。そこで考えたのは英語を聞くだけでもいいのではないかと思い基礎英語1を買いラジオに録音しておいて(少し聞き取れるのではないかと)夜寝る前に聞いています。すぐ眠たくなりますが、たむら先生やかなみちゃん。オリバーなどとても楽しいですね基礎英語0もかいましたけど、孫にプレゼントしようかとおもっています。
私の時代は中学から英語がありましたけど文法ばかりで何の役にも立っていないと思っています。とにかくしゃべってみることですね。ラジオを聴いていても聞き取りにくい時がありますが何回も聞いていたらわかるときもあります。わからなくてもいいと思っています。田村先生とてもたのしいです。